67%なのに手取り8割になる理由
ふだんの給与からは、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料と、所得税・住民税が引かれています。額面に対する手取りは、おおむね75〜80%です。
一方、育休中は次の2つの理由で、給付金がほぼそのまま手元に残ります。
- 育児休業給付金は非課税(所得税がかからず、翌年の住民税の計算にも入らない)
- 育休中は健康保険料と厚生年金保険料が免除される
そのため、給付率67%でも、休業前の手取りと比べるとおよそ8割になります(厚生労働省)。
手取り10割になる期間
両親がともに14日以上の育休を取ると、最大28日間、出生後休業支援給付金(13%)が上乗せされ、給付率は80%になります。この期間は、手取りでおよそ10割です。対象はパパが出生後8週間以内、ママが産後休業の後8週間以内に取った育休です。
月給30万円の場合の例
| 期間 | 1か月あたりの給付金 |
|---|---|
| 最初の180日(67%) | 201,000円 |
| 出生後休業支援給付金がある28日間 | 67%分に加えて36,400円(28日分) |
| 181日目から(50%) | 150,000円 |
休業開始時賃金日額 = 30万円 × 6か月 ÷ 180 = 1万円で計算しています。ご自身の金額は育休手当の計算ツールで確認できます。
月給が高い人は上限に注意
賃金日額には上限(2026年8月から2027年7月まで16,540円)があり、67%の期間の給付金は月332,454円が上限です。月給がおよそ50万円を超えると、手取り8割を下回ります。
見落としやすい出費:住民税
住民税は前の年の所得にかかるため、育休中も支払いが続きます。給与からの天引きができなくなるので、自分で納付書で払うか、会社が立て替えて後で精算する形になります。会社にどちらになるか確認しておきましょう。くわしくは社会保険料と住民税の記事で説明しています。
最初の入金までの生活費を準備する
育児休業給付金は、育休開始から2か月ごとにまとめて申請するため、最初の入金は育休開始から2〜3か月後になることが多いです。ママの場合は産後休業(56日)があるので、出産から数えると4か月前後かかることもあります。その間の生活費は、あらかじめ確保しておきましょう。
予定日・月給・生活費を入れると、産休・育休中の毎月の収入と貯金残高を計算。給付金の入金が遅れて貯金がいちばん減る月がわかるExcelシートです。
よくある質問
ボーナスは手取りの計算に入りますか?
休業開始時賃金日額の計算に賞与は含まれません。育休中に支給される賞与は、勤務先の規定によります。なお、賞与にかかる社会保険料も、条件を満たせば免除されます。
パパとママが同時に育休を取ってもいいですか?
取れます。両親が同時に育休を取っても、それぞれに育児休業給付金が支給されます。