延長できる期間と主な理由
育児休業は子1人につき原則1歳までです。次のような事情があるときは、1歳6か月まで延長でき、1歳6か月の時点でも同じ事情が続いていれば2歳まで再延長できます(厚生労働省 育児休業制度特設サイト)。
| 延長の理由 | 主な例 |
|---|---|
| 保育所に入れない | 認可保育所などに申し込んだが、1歳(または1歳6か月)以降の入所ができない。無認可保育施設は含まない |
| 養育する予定だった配偶者の事情 | 配偶者の死亡、けがや病気で養育が難しくなった、離婚などで同居しなくなった、6週間(多胎は14週間)以内に出産予定または産後8週間以内 |
理由と内容は厚生労働省 育児休業等給付のQ&Aにまとまっています。延長は「1歳の時点」と「1歳6か月の時点」でそれぞれ判断されるので、最初から2歳までまとめて延ばすことはできません。
会社への申出:休業を始める日の2週間前まで
1歳以降の育休(延長分)は、休業を始める予定日の2週間前までに、書面などで会社に申し出ます(厚生労働省)。1歳6か月までの延長なら1歳の誕生日、2歳までの延長なら1歳6か月になる日の翌日が延長の開始日です。保育所の結果が出たら早めに勤務先へ伝えましょう。
- 延長の時点では、本人か配偶者のどちらかが育休中であることが前提です
- 有期雇用の方は、子が1歳6か月(2歳までの延長では2歳)になるまでに契約が終わり更新されないことが明らかでないことが条件です
- 夫婦で交代して延長することもできます。ただし、子を養育する人がいない期間ができる交代は認められません(Q&A)
2025年4月から変わった給付金の延長手続き
育休を延長すると、育児休業給付金も延長した期間について受け取れます。保育所に入れなかったことを理由に延長する場合、2025年4月からは、保育所の申込みが速やかな職場復帰のために行われたものであることをハローワークが確認するようになりました(厚生労働省 支給対象期間延長手続き)。延長時の「育児休業給付金支給申請書」に、次の3点を添付します。
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 育児休業給付金支給対象期間延長事由認定申告書 | 厚生労働省のページから入手(入力用PDF・手書用PDF・Excel) |
| 市区町村に保育所の利用を申し込んだときの申込書の写し | 全ページが必要。受付印は不要。電子申請なら申込内容や申込画面を印刷したもの |
| 保育所を利用できない旨の通知 | 入所保留通知書・入所不承諾通知書など(名称は市区町村によって違う) |
申込書の写しはあとから用意できないことがあるので、保育所に申し込むときに必ずコピーや印刷をして保管しておきましょう。手続きはふつう会社がハローワークに行うので、書類は勤務先の担当者に渡します。
保育所の申込みで気をつけたい4つのこと
厚生労働省のリーフレットでは、次の点が要件として示されています(リーフレット PDF)。
- 入所希望日:原則として、子が1歳に達する日(1歳の誕生日の前日)の翌日、つまり1歳の誕生日以前の日を入所希望日にして申し込む。申込日も1歳に達する日までであること
- 通う距離:合理的な理由なく、自宅から片道30分以上かかる施設だけに申し込んでいないこと(通勤経路の途中にある場合などは認められます)
- 申込みの書き方:申込書に「入所を希望していない」「選考結果にかかわらず育休の延長を希望する」などと書くと、要件を満たしません
- 通知書の日付:発行日が、子が1歳に達する日の翌日の2か月前(4月入所の申込みは3か月前)以後であること
また、申込みを忘れていた場合や、市区町村に問い合わせて「入所は難しい」と言われ申し込まなかった場合は、延長は認められません。やむを得ない理由のない内定辞退も対象外です。2歳までの再延長では、「1歳」を「1歳6か月」と読み替えて同じ条件を確認します。
延長中の育児休業給付金はいくら?
育児休業給付金は、休業開始時賃金日額×支給日数×67%で、育休を始めてから181日目以降は50%です(厚生労働省 Q&A)。1歳以降の延長期間は多くの場合181日目より後になるため、休業前の賃金のおよそ半分が目安です。
たとえば休業前の月給が30万円なら、延長期間中の給付金は1か月(30日)あたり約15万円です。ただし、支給額には上限・下限があり毎年8月に見直されます。月給が高い方は最新の上限額をご確認ください。育休手当の計算ツールで、ご自身の目安を出せます。
延長した期間も育児休業中なので、健康保険料・厚生年金保険料の免除は続きます(子が3歳になるまでの育休が対象。日本年金機構)。会社が年金事務所に延長の届出をするので、勤務先に延長を伝えれば手続きしてもらえます。
延長までのスケジュール例
- 入所申込みの数か月前:市区町村の保育所の申込期限と、入所の選考時期を調べる
- 申込み時:1歳の誕生日以前を入所希望日にして申し込み、申込書の写しを保管する
- 結果が出たら:入所保留通知書などを受け取ったら、延長を勤務先に伝える(延長開始の2週間前まで)
- 給付金の申請時:申告書・申込書の写し・通知書を勤務先に渡し、会社がハローワークに申請する
出産からのお金の流れはもらえるお金のスケジュール表で、育休中の手取りの考え方は育休中の手取りの記事で確認できます。手続きの細かな扱いは、勤務先やお住まいの地域を管轄するハローワークで最新の案内をご確認ください。
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よくある質問
保育園に入れたのに、内定を辞退して延長することはできますか?
やむを得ない理由のない内定辞退は延長の要件を満たしません。申込み後に引っ越しや勤務先の変更があり、内定した保育所に通わせられなくなった場合などが「やむを得ない理由」にあたります。
1歳の時点では延長しなかった場合、1歳6か月で延長できますか?
2歳までの延長は、1歳6か月の時点で本人か配偶者が育休中であることが条件です。1歳で育休を終えて復職した場合は、2歳までの延長の対象にはなりません。
延長した育休の給付金はいつまでもらえますか?
1歳6か月までの延長では1歳6か月に達する日の前日まで、再延長では2歳に達する日の前日まで支給されます。途中で保育所に入所して職場に復帰した場合、復帰後の期間は支給されません。